邪悪の女王 (1974年)カナダ映画 QUEEN OF EVIL オリバーストーン (視聴・感想)

あらすじ

今は巨匠として知られるオリバー・ストーンの初監督作品がホラーであったことをご存知でしょうか。この映画の舞台は、人里離れた郊外の一軒家。そこにホラー作家エドモンドが住み、執筆活動を続けています。ある日、エドモンドのもとに数名の男女の友人たちが訪れます。彼らはそれぞれ一癖も二癖もある個性派揃いで、いついざこざが起きてもおかしくない緊張感が漂っています。

そのような中、エドモンドが連夜苛まれていた悪夢の中に現れる淫靡な女性をボスとする三人の魔物が現実世界に姿を現します。ファンタジー作家のエドモンドは、自分の悪夢に登場する魔物たちを題材に創作活動をしていましたが、そのイマジネーションの産物であった魔物たちが現実に現れ、友人たちを巻き込んで残酷なサバイバル・ゲームを始めてしまいます。

突然の恐怖に巻き込まれたエドモンドたちは、互いを蹴落とし合う死のサバイバル・ゲームを強いられることになります。エドモンドの悪夢から生まれた魔物たちは、一体どのような目的でこの残酷なゲームを仕掛けたのか?そして、彼らはこの恐怖から生き延びることができるのでしょうか?この作品は、オリバー・ストーンの初期の才能を垣間見ることができる貴重なホラー映画です。

感想

映画「邪悪の女王」(1974年)は、オリバー・ストーンの初監督作品であり、ホラーとサバイバルゲームの要素を組み合わせた映画です。以下は、この映画を鑑賞した感想です。

物語はホラー作家エドモンドの家での出来事を中心に展開します。エドモンドの友人たちが彼の家を訪れ、そこで次々と奇怪な出来事が起こります。悪夢の中で見た魔物たちが現実に現れ、サバイバルゲームが始まります。しかし、このサバイバルゲームの展開がやや中途半端で、特に運動会のシーンが唐突に感じられます。

キャラクターの中で特に印象的だったのはスパイダー役の小人。彼のファッションと存在感が異様で、全体的に気色悪い雰囲気を醸し出しています。他のキャラクターもそれぞれ個性的ですが、全体的に見て深みが不足していると感じました。

映画のビジュアルは1970年代のホラーらしく、独特の雰囲気を持っています。特に赤い照明や幻想的な演出が印象的です。しかし、全体的に見るとミステリアスに進行しているものの、途中でかなり退屈する部分も多かったです。

映画の結末は少し工夫があり、それまでの不可解な話がようやく理解できる形になっています。主人公が死ぬ前に見た夢オチという形で、全ての出来事が繋がる構成は面白いです。しかし、オチがイマイチで、全体的には普通の作品でした。

「邪悪の女王」は、オリバー・ストーンの初監督作品として注目されるものの、全体的な完成度は高くありません。幻想的でポストモダンな要素を取り入れていますが、やや中途半端な印象が残ります。しかし、後にストーンがハリウッドで成功する前の実験的な作品として、一見の価値はあるかもしれません。

邪悪の女王
総合評価
( 3 )

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!